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2011年7月19日火曜日

書評『日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人』



日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人
怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!
三輪康子/著 発売日:2011/07

 先日、神田昌典さんのメルマガに、こんなフレーズがありました。
 「お客様は、品質に文句があるときではなく、自分が大切​にされていないと感じる時に、クレームを言う」
 まさに、真理を突いた一言であり、自分がお客様を大切にしなかったことがあったかどうか、自戒する機会ともなりました。

 今回紹介する本は、この一言をさらに考えさせるものでした。

 著者は、ホテルの女性支配人です。
 それが、ただのホテルではありません。
 日本一のクレーマー地帯であり、ヤクザが横行する歌舞伎町のホテルです。
 そのホテルにおいて、どんなにすごいクレームや嫌がらせにも逃げずに対峙し、お客様からも、ヤクザさんからも愛され、スタッフからも愛されて、しかもグループホテルで日本一の売上店にした方です。
 警察からは“歌舞伎町のジャンヌ・ダルク”と呼ばれています。

 ものすごく強い方です。
 そして、心の底から、人を愛する力を持っている方。

 「相手が怒っていたら、やさしさで返すことです」

 とおっしゃっています。「クレーム対応とは、クレームにではなく、人に対応することです。まず、全力で相手の気持ちを理解することです」とおっしゃいます。「怒りの原因をすべて出し切ってもらう」。「お金で解決することは、問題の解決ではなく、問題の放棄です」。

 たった一人の一つのクレームに対してとことん付き合うことが、次のクレームをなくし、ほかの人のクレームもなくす。

 どうして、この方は、ここまで強くいられるのでしょうか。
 根底には、「人を信じる力」があり、やさしさは何よりも「強い」といいます。
 どんなにひどいことをされても、その人を憎まない強さがあります。

 そして、「人の気持ちを救う」ことができるホテルの仕事を愛しています。

 一気に読んでしまいましたが、読後、興奮と一緒に考えていることは、ひとつ。
 すぐに会いに行って、宿屋塾の講演をお願いすることです。
 
 まだ、世間的には無名の方でしょうが、間違いなく、すぐに有名になっていく方だと思います。
 その処女作である本書は、ホテル業界人には必読の一冊です。

日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人 怒鳴られたら、やさしさを一...
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<オススメ度> ★★★★★
 
 (評価の見方)
   ★★★★★・・・一年に出遭うか出遭わないかの最高傑作
   ★★★★ ・・・ぜひ、みなさんにも読んでほしい一冊
   ★★★  ・・・おススメ!
   ★★   ・・・まあまあ、おススメ
   ★    ・・・読んで損はない


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