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2011年6月6日月曜日

60分間・企業ダントツ化プロジェクト



『60分間・企業ダントツ化プロジェクト
   顧客感情をベースにした戦略構築方』 神田昌典 著

定価:1,680円
単行本:354ページ
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2002/12/7

<概要と読みどころ>

 私の人生やビジネスに最も影響を与えてくれたのは中谷彰宏さんで
あることは間違いない(10数年担当編集者をやらせていただき10数冊
の本を作らせていただきました)のですが、その次に来るのが神田昌
典さんです。お会いしたことはないものの、著書のほとんどを読み、
神田さんの実践マーケティングの考え方や手法はさまざまなプロジェ
クトで活用させていただいております。私を含め、大ファンの人は非
常に多いにも関わらず、知らない人も多いので、今回紹介させていた
だきます。

 今回紹介する『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』は、神田さ
んの集大成ともいえる一冊で、迷ったときに読み返す、私のビジネス
のバイブルです。
 ビジネスの大切な要素を、「商品」「顧客」「競合」「収益シミュ
レーション」「タイミング」「メッセージ」の6つに分け、順番に解
説しています。

 1、商品・・・商品寿命を予測する
        商品のニーズ・ウォンツを考える
        商品コンセプトの伝わりやすさを考える
        商品の広がり・展開力を考える

 2、顧客・・・つきあいたくない客とつきあいたい客を明らかにする
        顧客ターゲットに優先順位をつける
        顧客獲得コストを検討する
        顧客を連れてくる影響力のある顧客は誰か?

 3、競合・・・のんびりした市場をねらう
        顧客視点で競争優位性を分析する
        顧客が感じる価値観を検討する
        参入障壁・撤退障壁を検討する

 4、収益シミュレーション
     ・・・顧客の生涯価値を予測する
 
 5、タイミング
     ・・・バーゲンセール型か、エブリデイ・ロープライス型か
        ワンステップで売るか、ツーステップで売るか

 6、メッセージ
     ・・・ニーズとウォンツの両方を高めていく

 どんなビジネス(ホテルもそうです)でも、この6つを詳細に分析
し対策を打つと、見違えるほどビジネスプランが明快になってきます。

 一つ紹介しましょう。「商品」の章で紹介している「下りのエスカレ
ーターを上ってはいけない」という話です。
 商品やビジネスを選択する人には二パターンある。上りのエスカレー
ターに乗る人と、下りのエスカレーターに乗る人の二パターン。
 上りのエスカレーターに乗る人は、顧客が商品を求めて、向こうから
やってくる。あまり努力をしないでも顧客数が増え、またリピーターも
多くなる。逆に、下りのエスカレーターに乗る人は、こちらから売り込
みに行く。一生懸命、努力をしても顧客がどんどん減っていく。一度、
売ってしまうと後が続かない。
 つまり、商売のコツは、上りのエスカレーターに乗ることであるという
コンセプトです。

 本書には、このような開眼するようなコンセプトがふんだんに、しかも
体系的に紹介されています。

 ホテル経営者、マネジャーが、本書のロジックを理解してより高い
収益率のあるビジネスを展開することを願っています。

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<オススメ度> ★★★★★

 (評価の見方)
   ★★★★★・・・一年に出遭うか出遭わないかの最高傑作
   ★★★★ ・・・ぜひ、みなさんにも読んでほしい一冊
   ★★★  ・・・おススメ!
   ★★   ・・・まあまあ、おススメ
   ★    ・・・読んで損はない
   星なし  ・・・時間とお金のムダ

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